マーケティング戦略を成功に導く上で、初めに設定するべき要素の一つが「ペルソナ」です。この言葉は一般的に知られているものの、実際に設定している方は少ないのではないでしょうか。
この記事では、具体的な例としてYouTubeを取り上げ、ペルソナの理解を深め、ビジネスに取り入れる方法について考察してみましょう。
ペルソナに関する基本的な情報は、以前の記事もご参照ください。
ペルソナ分析の基本
YouTubeは現在、多くの人が日常的に利用する重要なプラットフォームとなっています。
しかし、この広大なオンライン空間において、YouTubeユーザーは一様ではありません。各ユーザーが異なる方法でプラットフォームを活用し、異なる価値を見出しているのが実際のところです。こうした違いを理解し、ユーザーがYouTubeをどのように利用しているかを知るために、「ペルソナ」の手法が重要視されています。
ペルソナ分析は、マーケティングにおいて特定のターゲット層をキャラクターとして描写する手法です。これにより、商品やサービスの提供先である顧客層を、抽象的な数字やデータではなく、具体的で人間味のあるキャラクターとして捉えることができます。
YouTubeにおける主なペルソナは、以下のように整理されます。
クリエイター
YouTube上で動画を作成し、投稿するユーザー。自身のコンテンツをウェブ上に公開し、オーディエンスを築くことが主な目的です。
視聴者
YouTubeのトラフィックの大部分を占めるユーザー。様々なコンテンツを楽しむためにプラットフォームを利用しています。
視聴者+コメント投稿者
動画を視聴するだけでなく、積極的にコメントを残すユーザー。コミュニティに参加して意見を共有しています。
これらのペルソナは、YouTubeを異なる目的や方法で利用しており、それぞれがプラットフォームから得る価値が異なります。
リテンション・ライフサイクルからペルソナを見る
次に、リテンション・ライフサイクルの視点から各ペルソナの行動パターンを探ります。
これにより、ユーザーが製品をどのように利用しているかや、その製品を通じてどのような体験を得ているかを特定することが可能です。
クリエイター
最も頻繁にアクセスする機能やサービスは?
フィードバックや評価を残す際の特徴は?
ユーザーに最も効果的なコンテンツやプロモーションは何か?
視聴者
新規ユーザーが初めて利用するときの最初の行動は?
興味を示す機能や特典は何か?
ユーザーが感じる障害や問題点は何か?
視聴者+コメント投稿者
離れた理由や復帰理由は?
過去の利用履歴から学べることは?
復帰を促進するための最適なアプローチは?
これにより、リテンション・ライフサイクルの各段階でのユーザーの行動パターンを理解し、YouTubeプラットフォーム全体のユーザーエクスペリエンスを向上させる施策が見つかります。
経験則の一端:1%ルール
ペルソナの概念と関連して、オンラインコミュニティでは「1%ルール」または「1/9/90ルール」と呼ばれる法則があります。
この法則によれば、どのインターネット・コミュニティやソーシャル・ネットワークでも、コンテンツを作成するユーザーは1%、関与するユーザーは9%、受動的にコンテンツを消費するユーザーは90%という比率になるとされています。
全てのユーザーが同じ利益を求めているわけではなく、異なるタイプのユーザーに対して最適化する必要があることを示唆しています。特にYouTubeのようなプラットフォームでは、コンテンツを作成する1%のユーザーのエクスペリエンス向上だけでなく、視聴エクスペリエンスにも焦点を当てる必要があります。
まとめ
今回はYouTubeを例に、ペルソナについて理解を深めていきました。
ペルソナの理解は、Youtubeに限らずあらゆるプラットフォームや製品で重要です。異なるユーザーグループが異なる方法で製品を利用しているため、それぞれのユーザーに最適なユーザー体験を提供することが求められています。
ペルソナごとに異なる期待やニーズに対応した製品デザインや、ペルソナごとの異なるリテンション率を理解することが重要であり、製品の改善が可能になります。ペルソナを把握することで、ユーザーグループごとの最適なアプローチを見つけ、プラットフォーム全体の成功に繋げましょう。
本記事がビジネスの一助になりますと幸いです。
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