ここまでで「ペルソナ分析」の重要性について解説してきました。
マーケティングにおける「ペルソナ」とは、商品やサービスを販売する際に、ターゲットとなる顧客層をより具体的かつ人間味のあるキャラクターとして描写したものです。
今回は、ユーザーセグメンテーションの観点からペルソナ分析を理解していきます。
製品やサービスの提供は、ユーザーの理解から始まります。ユーザーはそれぞれ異なり、その違いを理解し、利用者をグループに分けることで、成功への鍵が見えてきます。
この記事では、「パワー」「コア」「パッシブユーザー」と呼ばれる分類法を通じて、ユーザーセグメンテーションの重要性とその手法に迫ってみましょう。
3つのセグメンテーション
ほとんどの製品において、ユーザーは通常、「パワー」「パッシブ」「コア」のペルソナに区分分けすることができます。
これはすべての製品に当てはまるとは限りませんので、自社製品に適しているかどうかを判断してください。
・パワーユーザー
パワーユーザーは、製品やアプリを非常に頻繁に使用するユーザーです。あまり使用されていない「パワー」機能も積極的に使用します。例えば、SNSアプリの最新機能を手早く使いこなすユーザーがこれに当たります。
・コアユーザー
通常の頻度で、製品を「通常通り」に使用するユーザー。例えば、SNSアプリを使って友達と連絡をとる一般的なユーザーがこれに当たります。
・パッシブユーザー
アプリの使用意図に沿って定期的にアプリを利用する受動的なユーザー。例えば、SNSアプリが提供する基本機能だけを利用している人たちがこれに当たります。
これらの分類は、ユーザー行動の理解を深め、それに基づいたサービスや機能の提供が可能になります。
では、「パワー」「コア」「パッシブ」ユーザーがどのようなものか、実際の行動ペルソナから理解していきましょう。
オンデマンド・デリバリー企業が行動ペルソナを決定した方法
オンデマンドデリバリー企業を例にユーザーをセグメント分類した方法を見てみましょう。
どのくらい頻繁に注文するかや、何を注文するか等の要因に基づいてユーザーを分類しています。この企業では、行動データを使用して、1回の注文に費やすイベント特性によってユーザーベースをセグメント化し、いくつかの主要なペルソナに分類しました。
・個人の注文
注文する量が普通で、自分のためだけに注文していることがわかるユーザー。
・グループ注文
注文する量がある一定値より多く、家族や友人グループ等、より大きなグループのために定期的に注文しているユーザー。
また、特定のイベント(ここでは「注文」)を実行する頻度に基づいてユーザーを分類しました。
下記のチャートは、30日間のうち、少なくともX日に注文したユーザーの割合を示しています。
また下記のチャートでは、75%以上のユーザーが30日のうち2日以上に注文しているのに対し、30日のうち7日以上に注文しているユーザーは約20%しかいないことがわかります。
これらのデータに基づき、この企業は注文頻度について以下のペルソナに分類しました。
・たまに注文する人:月に1日〜3日注文する人。
・頻繁に注文する人: 月に4日以上注文する人。
オンデマンド・デリバリー企業は、上記の方法でユーザーをセグメンテーションしました。
まとめ
ユーザーを明確なセグメントに分類することは、企業にとって極めて重要です。
これにより、サービス提供の方向性が明確になり、効果的な戦略が展開できます。例えば、あまり活用されていない機能の提供は、「パワーユーザー」向けの戦略の一環となり得ます。同時に、直感的で利用しやすいアプリケーションは、「パッシブユーザー」に焦点を当てたサービス提供の一環となり得るでしょう。
ユーザーセグメンテーションは、企業が顧客層を深く理解し、それぞれのニーズに応えるための戦略を検討するための基盤となります。この理解を基にしたサービス提供は、競争激化するビジネス環境において、優れた顧客満足度とビジネスの成果をもたらします。
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