EC-CUBE×Amplitudeによるグロース

 

ユーザー維持率を向上させる! オンボーディングの活用事例を解説

ユーザー維持率は、ビジネスやサービスにおいて一定期間内に顧客やユーザーがどれだけ維持されているかを示す指標です。
ユーザーに定着してもらうには、オンボーディングやチュートリアルが欠かせません。

オンボーディングとは、新規ユーザーがアプリやサービスをスムーズに理解し、活用できるように導く重要な要素です。言い換えると、チュートリアルのようなものです。
今回はAmplitudeを使用した事例を通じて、オンボーディングがユーザー維持率に与える影響に迫ります。データを通じて見える課題と可能性に焦点を当て、顧客維持率向上への鍵を探ります。

オンボーディングの戦略については過去記事で詳しく解説しています。

ユーザー維持率とは?

ユーザー維持率は、ビジネスやサービスにおいて一定期間内に顧客やユーザーがどれだけ維持されているかを示す指標です。通常、特定の期間(例: 1ヶ月、1年)における維持されたユーザーの割合として表されます。
高いユーザー維持率は、ビジネスの安定性や持続可能な成長の指標となります。ユーザー維持率の向上は、顧客満足度向上やリテンション戦略の改善を意味し、企業が長期的な成功を追求する上で重要な要素となります。

ユーザーの分析結果

それでは実際にオンボーディングでユーザー維持率を向上させた事例を見ていきましょう。
某マーケットプレイスのアプリでは、初めてアプリを開いたユーザーに対して主要な機能を紹介するチュートリアルが表示されています。新規ユーザーはこのチュートリアルを必要に応じてスキップすることもできます。
データの分析結果によると、オンボーディングチュートリアルを完了するのはわずか26%のユーザーでした。

5%の差の重要性

オンボーディングを完了したユーザーとスキップしたユーザーのリテンション率を比べると、5%の差がありました。
この5%という数字は、初めは些細な数字に見えるかもしれませんが、時間の経過とともに重要な意味を持ちます。
なぜならば、この5%の差が積み重なることで、製品に残るユーザー数に大きな影響を与える可能性があるからです。

この結果から、オンボーディングの改善は、ユーザーの定着と製品に残るユーザー数に大きな影響を与える可能性があり、改善することで、ユーザーの定着と忠誠度を向上させる鍵となることが示唆されています。

提案した施策

データ分析結果を基に、この企業に対して以下の調査を提案しました。

1. オンボーディングを完了したユーザーについて

  • オンボーディングを完了したユーザーにとって、このアプリはどのような価値が提供されているのかを調査
  • オンボーディング完了後、すぐに利用した特定機能や機能群があるかの調査

2. スキップしたユーザーへの再アプローチ

  • オンボーディングをスキップしたユーザーのために、後から再アプローチする方法の検討
  • スキップしたユーザーが後から利用方法を理解しやすくする手段の考案

3. 中断した理由の詳細な調査

  • オンボーディングを中断した74%の新規ユーザーについて、その理由を詳細に調査
  • 中断した理由に基づいて、顧客体験の向上と完了率の向上を両立させる方法の模索

まとめ

オンボーディングの維持率は、ユーザー維持率に直結する重要な要素です。数パーセントの改善が、製品に残るユーザー数に与える影響は大きいことがわかりました。

データ駆動のアプローチで、オンボーディングチュートリアルを洗練させ、ユーザーが製品の価値を迅速に理解し、利用しやすい状態に導くことが、成功への近道です。

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