マーケティング

 

Amplitude「ペルソナ」機能を使ってリテンション率を比較する

本記事では、Amplitudeの強力なツールである「ペルソナ」機能を用いたマーケティング施策を、実例を交えて詳しく紹介します。

前回に引き続き、今回はマインドフルネスアプリが取り組んだ、異なるユーザーペルソナのリテンションに焦点を当てます。Amplitudeのペルソナ機能を駆使し、アプリのプロダクトチームが発見した3つのユーザーグループに基づいたリテンション戦略について探ります。

前回の記事も併せてご覧ください。

ユーザーペルソナの特定

このマインドフルネスアプリは、ユーザーを「リスナー」「メディテーター」「アラートセーバー」という3つのペルソナに分類しました。それぞれがアプリをどのように利用しているか、その特徴を理解することで、効果的なリテンション率向上の戦略の鍵となりました。

1. リスナー: ヒーリングミュージックを聴き、スワイプすることが主体。
2. メディテーター: 平均よりも多くの瞑想を完了。
3. アラートセーバー: 瞑想のリマインダー通知をオンにし、平均して週に数回の瞑想を完了するユーザー。

リテンション曲線の比較

「リスナー」と「メディテーター」のリテンション曲線を比較すると、初期のリテンションは類似していますが、長期的な視点ではリスナーのほうがわずかに低いリテンションを示しました。

ここで、次に進んで24週間の週次リテンションを調査することで、新たな興味深い違いが明らかになります。

長期リテンションの違い

長期リテンションを比較すると、下記のようなチャートになります。

アラートセーバーが最も高い長期リテンションを持っており、それに続いてメディテーター、そしてリスナーが続いています。リスナーは比較的アクティブで受動的なペルソナであり、メディテーターよりも長期的には低いリテンションを持っていました。一方で、瞑想に毎日リマインダーを設定するアラートセーバーは、24週間後に最も高い長期リテンションを誇っています。

リテンション向上の施策

上記までのデータから導き出される施策は明確です。
まず、リスナーをメディテーターに変換し、メディテーターには毎日のリマインダーを設定してアラートセーバーになるよう促すことが、総合的なリテンション向上に繋がるでしょう。
このようにリテンション率の高いユーザーグループの行動に促すことで、全体のユーザーのリテンション率を向上させます。

まとめ

Amplitudeのペルソナ機能を使ってユーザーをグループ化し、リテンション率向上のための施策の事例をご紹介しました。
ユーザーの利用パターンを理解し、それに基づいた戦略を展開することで、アプリはユーザーエクスペリエンスを向上させ、競争激化するアプリ市場での地位を確固たるものにするでしょう。

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