本記事では、休眠ユーザーを掘り起こして再度活性化させる「復帰ユーザー」について、どの程度売上に貢献するのか、コンバージョン率やリテンション率がどの程度変化するのかを解説していきます。
今回は、前回ご紹介したオンデマンド企業の事例を振り返りながら、復帰したユーザーの行動をさらに詳しく分析していきましょう。
この企業は、復活したユーザーを「Organic(オーガニック)」と「Non-Organic(非オーガニック)」の2つの主要なペルソナに分類しました。Organicは復帰キャンペーンを受けていないユーザーであり、Non-Organicは復帰キャンペーンを受けたユーザーです。そして、これら2つのグループのリテンション(復帰)率とコンバージョン率を、現在のユーザーと新規ユーザーのそれと比較していきます。
リテンション率の分析
まずはリテンション率から見ていきましょう。
リテンション率とは、リテンション率は、ある期間内に顧客やユーザーがサービスや製品を継続して利用し続ける割合を示す指標です。通常は特定の期間(例:1ヶ月、3ヶ月など)における継続利用者数を、その期間初めに存在していた顧客数やユーザー数で割った割合で表されます。
週間リテンションのレポートを見ると、復帰ユーザーの重要なイベントは注文であることが明らかです。オーガニックで復活したユーザーのリテンションは、新規ユーザーよりも約65%高く、オーガニックでない復帰ユーザーのリテンションは新規ユーザーよりも260%も高いことが分かりました。さらに、これらのリテンション効果が24週間先まで続く長期的なものであることが示されています。
これは、復帰キャンペーンが持続的な利益をもたらす可能性があることを示唆しています。
コンバージョン率の比較
次に、クリティカルファネルのコンバージョン率を比較してみましょう。
コンバージョン率は、特定のアクションや目標を達成する割合を示す指標です。通常は、ウェブサイトの訪問者が特定の目標を達成する確率を表します。復帰ユーザーのクリティカルファネルコンバージョン率を新規ユーザーや既存ユーザーと比較することで、ユーザーがビジネス目標にどの程度貢献しているかが分かります。
このファネルは、アプリを開いてから注文を完了するまでのコンバージョン率を示しており、非オーガニックの復帰ユーザーのコンバージョン率が最も高く、94.6%であることが分かります。オーガニック復帰ユーザーのコンバージョン率は、新規ユーザーと比較して若干低く、33.2%に対して28.2%です。これは、復帰キャンペーンがコンバージョン率の向上に寄与していることを示唆しています。
クリティカルイベントとエンゲージメントの比較
最後に、クリティカルイベントの測定とエンゲージメントを比較してみましょう。クリティカルイベントとは、ユーザーが製品を使用し、価値を得ていることを示す行動のことを指します。復帰したユーザーの行動パターンを理解するために、クリティカルイベントとイベントのプロパティを比較してみましょう。
さらに、異なるユーザーグループ間でクリティカルイベントのエンゲージメントを比較することで、復帰したユーザーの行動が現在のユーザーとどのように異なるかを把握できます。
まとめ
復帰ユーザーの行動分析は、ビジネスにとって重要な洞察を提供します。長期的な成功を求める場合、復帰ユーザーの行動を理解し、適切な戦略を策定することが不可欠です。
この事例から得られるデータを活用し、より効果的なマーケティングやプロダクト戦略の構築に役立ててみてください。
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