前回の記事では、メールがきちんと届かない原因と、到達率につながる「デリバビリティー」の重要性、その改善策について解説しました。今回は、実際に改善するために必要不可欠である、高いレピュテーションを得るために必要な6つのことを解説します。
目次
メールのレピュテーションとは
メルマガを配信していて、企業に対して一斉に配信したものの、きちんと相手に届かなかったという経験はありませんか?これにはメールの「レピュテーション」が深く関わっています。
レピュテーションとは、「評価」の意味を持つ英単語で、メールのレピュテーションは送信元のメールサーバをそれまでの実績から評価し、迷惑メールであるかどうか判断します。
つまり、相手にきちんとメールを届けるには送信者のレピュテーション(信頼)が重要なのです。
高いレピュテーションを得るには
それでは、高いレピュテーションを得るにはどうしたらいいのでしょう?
一番簡単な方法は、「ベストプラクティス」と呼ばれる最も効果的な手法を遵守することです。このベストプラクティスは、以下の6つの”C”に分類することができます。
- Consent(コンセント)
- Content(コンテンツ)
- Cadence(ケイデンス)
- Contact(コンタクト)
- Consistency(一貫性)
- Change(変化)
6つがそれぞれどのようなものなのか分析してみましょう。
Consent(コンセント)
Consentとは、ユーザーの合意を表します。
メールの受信者は、受信したメールが迷惑メールやスパムメールである場合、スパム報告をすることができます。このスパム報告が繰り返し行われるとレピュテーションが低くなり、その宛先にメールを送ることができなくなります。
そのため、高いレピュテーションを得るには、メールを受信するユーザーの合意が重要です。
Content(コンテンツ)
メールの内容、つまりコンテンツもデリバビリティーに多大な影響を及ぼします。
送信したメールにポジティブなエンゲージメントが多いほどレピュテーションが高まります。つまり、良質なコンテンツはポジティブなエンゲージメントに繋がり、ポジティブなエンゲージメントは良いデリバビリティーに繋がります。
Cadence(ケイデンス)
ケイデンスとは配信頻度という意味です。良質なコンテンツであっても、配信頻度が高すぎるとスパム報告や購読解除率が上がり、逆に低すぎると購読者に忘れられてしまいます。
Contact(コンタクト)
コンタクトとはメーリングリストのことを指します。これはデリバリーとデリバビリティーが成功するために非常に重要な要素です。
デリバビリティーに関する問題は、ほとんどの場合がメーリングリストから起こっています。
メーリングリストの頻繁なメンテナンスや改善等の管理を行うことでROIを達成することが可能となります。
Consistency(一貫性)
Consistencyは、メルマガを受信する立場になって想像してみましょう。
届いたメルマガのコンテンツが見当違いだったり、配信が頻繁だったり反対に少なすぎたりした場合、期待はずれに思うか困惑すると思います。
そのため、購読者に対して「登録しようと思った時点でのコンテンツや頻度に対する見込み」を維持させる一貫性が大切になります。
Change(変化)
変化に対応できなければ購読者も離れていきます。しかし、急激な変化はデリバビリティーに悪影響を及ぼす可能性があります。
そのため、メーリングリストの適切な管理や頻繁なテスト配信、そしてチェンジマネジメントのプロセスを常に洗練することが重要です。
最後に
「6つの”C”」はお互いを支え合っています。ポジティブなエンゲージメントの発生は高いレピュテーション、そしてより良いデリバビリティーとなります。
Dotdigitalでは、メールマーケティングプログラムの調整や戦略攻略、そしてリスク管理を毎日行っています。
また、メールは100円につき、約6,000円ほどのROIが証明されています。しかし、「6つの”C”」の中でひとつでも問題が発生すれば最適なROIを達成することは不可能です。
そのため、デリバビリティーは全てのメールマーケティングプログラムで重要な役割を担っています。
まとめ
- 相手にきちんとメールを届けるには送信者のレピュテーションが重要
- 高いレピュテーションを得るには6つの”C”が必須
- デリバビリティーはメールマーケティングプログラムで重要な役割を担っている
お知らせ
なお、今回ご紹介させて頂きましたレピュテーションの向上は、MAツールの”Dotdigital”で行うことができます。導入から操作方法まで弊社で有償サポートもご用意しておりますので、お気軽にご相談ください。
次回は、開封率が上がる件名の書き方について解説します。