これまでの記事では、リテンションマーケティングのための準備段階として、製品の理解やアナリティクスの確認に焦点を当てました。
今回は、これまでに登場したリテンションマーケティングのポイントを振り返りながら、次回の実践編にスムーズに繋げていきましょう!
リテンションとは
簡潔に言えば、「お客様やユーザーをずっと引き留めておくこと」です。顧客やユーザーが商品やサービスを継続的に利用し続ける度合いを示します。
高いリテンションであれば、多くのユーザーがその商品やサービスを使用していることを示しています。一方で、低いリテンションは競争が激しい状況で利用者がすぐに離れてしまう可能性を示唆しています。
したがって、企業やサービス提供者はリテンション向上の戦略を展開し、ユーザーの継続的な参加を促進するために努力します。これを「リテンションマーケティング」といいます。
リテンションを向上させる2つの方法
さて、リテンションを向上させるにはどうすれば良いのでしょうか?
基本的に二つの方法があります。
一つ目は、リテンションカーブを上にシフトさせる方法です。
新規ユーザーに対して体験を最適化することで、ユーザーが最初の数日で離脱せずに長期的な利用に繋げられます。
二つ目は、カーブをフラットにする方法です。
確実で一貫したユーザー体験を提供することで、ユーザーベースを増やします。
この二つの方法については過去記事で図と共に詳しく解説しています。
実践前に把握しておくべきポイント3選!
リテンションマーケティングの基礎が分かってきたところで、効果的なリテンションマーケティングのために準備をしましょう。
一つ目は、「プロダクト利用インターバル」と呼ばれる指標です。
例えば、ゲームでは「日単位」でリテンションを測定するのが適しているかもしれません。一方で、映画ストリーミングでは「週単位」でリテンションを測定するのが適しているのかもしれません。
これらの違いのことを「プロダクト利用インターバル」といいます。
二つ目は、「クリティカルイベント」です。
これは、ユーザーが製品を実際に利用した瞬間のことで、例えば、特定の機能を使用したか、あるコンテンツを閲覧したか、購入行動を起こしたかなどが該当します。
三つ目は、分析ツールの見直しです。
リテンションの計測を開始する前に、アナリティクスが正しく起動し、重要なユーザーのイベントを計測できているかを確認しましょう。
データの正確性と信頼性を確保することは、リテンション向上の取り組みにおいて基本的かつ不可欠なステップです。
「クリティカルイベント」の決め方
クリティカルイベントは前述した通り、ユーザーが製品の中で行う最も重要なアクションであり、コアバリューに密接に関連したものです。
通常は製品毎に一つのクリティカルイベントを指定します。しかし、フリーマーケットプレイス等の「売り手」と「買い手」が異なるユーザー属性を持つような一部の製品では複数のクリティカルイベントが存在することがあります。
クリティカルイベントを決める際には、ユーザーが製品を使うたびに行なって欲しいイベントや、会社としての指標などを参考にしてみると良いでしょう。
「プロダクト利用インターバル」の重要性と範囲の決め方
プロダクト利用インターバルはなぜ重要なのでしょうか?
プロダクト利用インターバルを正確に算出していないと、誤った基準でリテンションを測定してしまう可能性が高くなってしまいます。
ユーザーのリテンションを正確に計算するには、まず、ユーザーが製品に戻ってくる頻度を見極める必要があります。
これにより、リテンションの誤った解釈を避け、より効果的な改善戦略を立てることができます。
ここまできたら、実際にプロダクト利用インターバルの日数を求めてみましょう!
現在のユーザーベースの正確なベースラインを得る上で非常に重要であり、リテンションマーケティングをするための基礎となります。
求め方はたったの4ステップなので是非計算してみてください!
まとめ
リテンションマーケティングの準備は、用語の確認から具体的な手法まで多岐にわたります。
リテンション向上のためには、正確な用語の理解とそれに基づく計画が欠かせません。また、プロダクト利用インターバルの求め方やクリティカルイベントの決め方など、具体的なステップもしっかり押さえましょう。
これらの基礎が整った上で実践に移ることで、より効果的なリテンションマーケティングが可能になります。次回は、これらの知識をもとに実践編に進みますので、お楽しみに!
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